教育費は一番伸びる幼児期にかけるのがいいんじゃないかと

幼児
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はじめに

私は20年ほど教育業界に携わり、これまでに数多くの子どもちと接してきました。

出会った子どもの数は2,000人以上になります。

そういう中で最近特に痛感するのが、幼児教育の重要性です。

自分が住んでいる地域では、「塾は中学生から」とか「中3で部活を引退してから塾に行く」と考える家庭が多いです。
(ベネッセのデータでは学年が上がるごとに、塾へ通う子の割合が高くなっている)

でも、中学生になってから塾に来た生徒の中には、努力しても思うように結果の出ない、成績が上がらない子もけっこうな割合でいます。

「そういう子は努力が足りないんじゃ?」との声も聞こえてきそうです。
でも、やっても伸びない子は伸びない現実があります。

高校受験を控える中学生にとっては、「やっても出来ない」「頑張ったのに結果が出ない」というのはやっぱり悲しいものです。

毎年、多くの子どもたちがこういうツラい経験をしています。

そして涙を流して悲しみます。

それは、ひとつに「志望校に届かない」という厳しい現実に直面し、夢をあきらめざるをえない事への悲しみからです。

もうひとつは「自分はひょっとしてやってもできない、ダメな人間なんじゃないか」という自己否定です。

泣いている子どもたちを前にして、慰めたり励ますことしかできないのが自分としてはとても悔しい。

彼らの努力を知っているからこそ、報われる努力であって欲しかった、というのが子どもたちと関わった自分の思いです。

「大人になれば報われない努力のほうが多い」
「報われないことがあるからといって努力を放棄したら成長しないし、成功もない」
子どもたちに言うのは簡単ですが、彼らの悲しみが痛いほどよく分かる自分としては、安易に口に出せなかったりもします。

それで最近思うのです。

中学生から頑張っても遅いんじゃないかと。

それは努力の量とか質の問題ではないです。

いわゆる、暗記力とか思考力とか賢さとか。
そういった知的活動能力の部分のことです。
脳の容量とでもいうか。

脳は6歳までに80%、12歳でほぼ完成する

一般的に言われている、”6歳までに脳の80%ができて、小6になったらほぼ大人の脳として完成はかなり正しいような気がします。(「3歳までに脳の8割が完成」とする考えもあるようですが)

低学年ほどぐんぐん伸び、学年が上がるにつれて伸び率は悪くなる」というのが、20年教育業界にいる私の皮膚感覚です。

思考系のパズルや100マス計算、文章の音読、天声人語の書き写しなどは、学年を問わず取り組める学習です。
これらをある一定期間(3ヶ月程度)、小学校低学年と中学生に同じものをやらせたとします。

学習初期は当然、中学生のほうが速くて正確。

でも、そのうちに低学年の子たちが追いついてきます。

2ヶ月もすれば、中学生を追い抜く子たちが出てきます。

学習後期には、「自分には出来ない」とあきらめる中学生が出てきますが、小学生たちはけっこうな割合でクリアしていきます。

特に思考系パズルや、文学の暗唱なんかでこの傾向が強いです。

ざっくりとしたイメージで言えば、吸収力が違うような感じ。

このような経験を毎年しているので、私としては以下のように言いたいのです。

勉強こそ早いうちからやるようにしましょう」と。

・0歳~6歳(入学前)
→どんどん容量を大きくする期間

・7歳~9歳(低学年)
まだまだ容量は大きくなる

・10~12歳(高学年)
→ちょっと成長速度がスローになる

・13歳以上(中学生以上)
→出来るようになるには相当な努力が必要

小学生で脳はほぼ完成します。

中学生以降は、その完成した脳で生きていかなければなりません。

小学生を卒業するまでに、どういう脳にしておいたほうがいいのかは考える必要があります。

脳=つくえの引き出し

脳は机のようなものだと思います。

個人的には以下の2点が大事かと思います。

・サイズ
・引き出しの数

サイズですが、これは容量のことです。
大きな引き出しであればたくさんの、情報を入れることができます。

これは学習の効率と関係しています。

例えば英単語を覚えるとします。

30分で25語入れられる引き出しと、50語入れられる引き出し、どちらがいいかという話です。
この場合だと、単純に同じ時間勉強しても、持っている引き出しによって学習効率には2倍の差が出るということです。

引き出しが大きくない子は、この差を”努力でカバー=人の倍の努力”が必要となります。

次に引き出しの数が大事です。

勉強の苦手な子に多いのが、「英語も数学も国語も、全部同じ引き出しに知識を突っ込んでいる」タイプが多いです。

やはり、英語は英語の引き出しへ、数学は数学の引き出しに入れるべきです。

もっと言えば、その引き出しの中も整理されている必要があります。

一般動詞は一般動詞でまとめます。
be動詞はbe動詞でまとめる。

そうしないとごっちゃになっていつまでたっても、一般動詞とbe動詞の識別が出来るようになりません。

問題を解くときに、知識が整理されていれば、必要な情報を早く引っ張ってこれます。

でも、ひとつの引き出しに全ての知識を突っ込んでいるタイプは、必要な情報を探すことができません。

当然、こういうタイプの子には「情報は整理してまとめよう」と言うのですが、これが出来ない。

物事は体系的に理解することがとても大切ですが、知識の体系化ができる脳がなければ、それも難しいのかも知れません。

ちなみに、自分は子どものおもちゃ箱の中に非常に興味を覚えます。

・きちんとカテゴライズしておもちゃを入れている子
・全く分類せずにとりあえず、突っ込んでいる子
・大人から見ると無秩序に入れているように思えても、子ども自身にはある原理原則、こだわりがあって入れている子

ひょっとしたら、遊び(お片付け)を通じて子どもは何かを考えて学んでいるかも知れませんね。

学校外教育費の150万円をいつ使うべきか

中学生になってから塾へ通うと、3年間の塾代は130万円以上になります。

小学生のときに公文や英会話に通ったとすると、中学卒業までに150万円以上の塾代が必要となるわけです。

で、ここで私は思うのです。

教育費をかける時期を、多くの保護者は間違えているのではないか」と。

自分の考えはシンプルです。

子どもが1番伸びる時期に、教育費をかけたほうが、効果的で効率的だし、長い目でみると経済的だと思うのです。

「小学生のうちは遊んでおけばいい」
「塾は中学から」
以上のように、考える親は多いです。

実際、ベネッセの調査でもスクールや塾へ通う率は小1が最低です。
そして学年が上がる毎に増加、通塾率の最高は中3になっています。

でも、そういう一般的な考えが正しいかどうかは微妙だなと私は思います。

それは「脳は6歳で80%、12歳でほぼ完成する」からです。

どうして、この時期に教育費をかけてあげないのですかね?

エリート教育をしたほうがいいと言いたいのではない

自分は、知識詰め込み型のエリート教育は好きではありません。

もちろん、早いうちはやってない子よりも点数的にもアドバンテージがあります。

でも、「エリート教育組」と「伸び伸び成長型グループ」の点数の差は中学生になるとなくなります。

また、「知識詰め込み型エリート教育」を受けた子は、大人になったときに協調性やコミュニケーション能力といった社会性が欠如するリスクが高まるからです。

なにより、エリート教育は「つらくて、面白くない」という点です。

自分が言いたいのは、子どもが興味を持ったり、楽しんでいるものには積極的にお金をかけましょうということです。

たとえば、ちょっと頑張ってモンテッソーリのおもちゃを与えてみるとか、マグ・フォーマを買ってみたり。
高いですが、レゴブロックに父子でハマってみるとか。
子どもが欲しいと言った、図鑑は何でも買ってあげるとか。

学習マンガが欲しいと言えば値は張りますが買ってあげればいいじゃないか。

小学生になって、パズルドリルがやりたいのなら飽きるまでやらせる。

そういう、普段の遊びや学びにちょっとしたプラスアルファの、驚き・発見・感動を与えるもの、想像力と創造力をはぐくむ助けとなるもの。

そういうものをたくさんあげてみてもいいのかなと思います。

そのほうが、子どもの将来を長い目で考えた時プラスになるはずです。