みなさん、こんにちは。
何とか転職先は見つかりましたが、勤務開始まで暇なので日記的なものを書いてみます。
今日は塾業界へ就職したいと思っている方へのアドバイスです。
塾業界は依然ブラック
見出しのとおりなのですが、まだまだブラックがまかりとおる業界であることは承知しておきましょう。
ブラックと感じる点を挙げてみます。
休みがない
年間休日100日あれば相当よいほうじゃないでしょうか。
とにかく休日出勤が多いです。
以上のように各テスト前は休みの日も出勤だと思っておきましょう。
また、休日出勤手当はないものと考えたほうがいいです。

今回の転職に際し、いくつかの塾の採用試験を受けましたが、ほとんどの塾で、
「テスト前は休日も出勤できますか?」と聞かれました。
自分はテスト前は塾を開けておくべきという立場なのであまり気にはなりませんが、「休みの日は自分や家族との時間に使いたい」と考える方には厳しいかも知れません。
年明けの1月と2月がほんとうに休みがないです。
入試が近いこともあり、休みの日も出勤で『2ヶ月間は休みゼロ』みたいな先生はけっこういます。
(採用試験を受けたいくつかの会社の面接官も『それが当たり前ですよねえ』とおっしゃっていました)
残業もある
残業や長時間拘束も多いです。
これらの講習期間は朝から晩まで授業がデフォルトです。
午前中の9:00や10:00から授業が始まり、退社は22:00や23:00となります。
ちなみに残業代や手当は出ないことも多いし、出てもスズメの涙ほどです。

また、先ほど「テスト前は休みがない」と言いましたが、テスト前の土曜日も午前中から勤務となることが多いです。
そのため、結婚されている、もしくは将来的に結婚を考えている方は注意しておきましょう。
幼稚園や小学校の行事、たとえば発表会や運動会、学校公開などは土曜日に行われます。
当然?ですが、家庭の事情で欠勤や半休、有給の取得は難しいです。
「学校や幼稚園の先生たちも、自分の子どもよりも生徒が優先でしょう」と言われておしまいです。
このあたりは配偶者の理解と協力を得られることがとっても大事になります。
給料は安い
以前調べたところ、学校の先生の平均年収は600万円ですが、塾講師だと年収400万円くらいとなります。
少子化が加速するとともにパソコンやタブレットを使ったICT教育も広がっていく中、塾が生徒を集めるのが難しい時代になってきています。
生徒が来なければ売り上げもアップしないので、給料は上がりにくいと予想します。
また、雇用契約書や労働条件をよく確認してほしいのですが、基本給はびっくりするほど安いです。
今回、転職のため超有名塾の求人もいくつか見ましたがかなり安い給料、具体的に言えば、初年度は20万円程度となっているはずです。
「いやいや、25万円以上の求人も結構あるじゃないか」と思われた方も多いと思いますが、これはほとんどの場合、みなし残業代が含まれた額です。

授業だけじゃダメ、営業もする
中には「ウチは営業しない」という塾もありますが、まだまだ少ないです。
新規生徒を集めるために、電話営業やポスティング、駅前や学校前でのチラシ配りはかなりやります。
また既存の生徒に対しても、単価や売り上げアップのためにオプション講座の受講を勧めなければならないときがあります。
異業種への転職は難しい
授業を行う講師として働くと、びっくりするくらいスキルが身につきません。
英語や数学の授業が出来るというのが、異業種では全く使えないことは注意しておきましょう。
塾業界は、一度入ったらそこから抜け出せない深い沼です。
塾業界への就職や転職をする際は、「一生この業界で食っていく」ということを覚悟しておく必要があります。
若い人へ
20年間塾業界にいて感じることの一つに、「能力のある人はこの業界に来なくなった」というのがあります。
多くの大学生講師を見てきましたが、優秀な人ほど(というよりほとんどの学生)この業界には来ません。
理由は上で挙げたとおりで、「残業も多くて休みも少なく、有給も取れないし給料も安い」からです。
「自分の時間が欲しい」
「家族との時間も大切だ」
このように考えている方は、よ~く考えてから採用試験を受けましょう。
もちろん、それなりにやりがいや楽しさがるのは事実です。
ですが、失うモノがあまりにも多すぎるのも事実なのです。